なんでもよくおぼえてる

人生はからっぽである

茶をすする

晴れ間の間に、時々雲がひろがる。
今日は、文庫化された黒川創『明るい夜』を読む。再読。評判が高かった(らしい)『かもめの日』は、あまり気持ちがのっていかなかったが、『明るい夜』は良い。風景が丁寧に描写されている部分を読んでいると楽しい。広河原の火祭や、鴨川から見えるアパート、川で遊ぶ子供たちの様子など。ふらりとわたしもバスにゆられてどこかへ行ってみたくなる。良い小説とは、読んでいてそれに駆り立てられて行動を起こしてしまうようなものだ、と思ったりする。
夕方、盛り上がらない会議があり、その後、ふらふら歩いて難波のジュンク堂へ行く。柴田元幸訳のサリンジャーナイン・ストーリーズ』を求める。サリンジャーは、高校生の時に『フラニーとゾーイ』を読んで、おもんない、と思ってから、一冊も読んだことがない。これを機会にチャレンジしてみよう、いつになるかはわからんが。
雲の間から月が出たり入ったりしている。黒門市場近くのうどん屋で、カレーうどん。白ご飯に生卵つき。卵かけごはんをして食べる。食べてからせっせと急いで歩いたが、近所のワイン屋はもう閉店していた。食パンだけ購入。
夜、ポットに湯を入れ、緑茶をのみつつ、会社で誰かの土産でもらった煎餅をかじる。歩きすぎて疲れた。