なんでもよくおぼえてる

人生はからっぽである

錆びた鉄筋コンクリート

10月30日。はるかかなたに去って行ったような日だ。この書き方に無理があることは、とっくに自分でも気がついているが、まあ、気がすむまでやってみよう。いつか今日に追いつけるだろう。
思い出してみる。この日は、木曜日だから、お稽古に行ったはずだ。そう、久しぶりに、教室でKさんに会った。昨年からずっと一緒のクラスで勉強していて、一緒に脱落して行って、脱落したまま今期も同じクラスに落ちてきた。人不足で仕事が忙しく、週6勤で働いているとか。来年になったら落ち着くからまた「これ」行きましょうよ、と言って、「これ」と言うとき、口の前で親指と人差し指を丸めて、クイクイと動かした。Kさんはわたしと同い年でわりとキレイな容姿の女子だが、時々、おっさんのような仕草をすることがある。
動詞の2つの用法を習う。全然頭に入っていかない。今週こそ復習をしよう。辞書を買おうかなあ、と考えつつ、帰りに近所の本屋で『図書』の11月号をもらう。楽しみに毎回読んでいた、青柳いずみこさんの『六本指のゴルドベルグ』が最終回だ。一抹の寂しさ。来月の岩波文庫の発売が本当に待ち遠しい。一番早くページを開きたいのは『蛇儀礼』かもしれない。
帰宅後、豚の生姜焼と、茄子と長ネギ、揚げの味噌汁、ビールでごはん。昼休みに現像した、デジカメ写真を整理する。