なんでもよくおぼえてる

人生はからっぽである

手のひらのアイロン

終日、くもり。全く覚えていないが、手帖に「10月31日 くもり」と書いてあったので、そうなのだろう。母が退院した日であることは覚えている。それから、ラジオ深夜便にOKIが出演するというので、出演時間の1時まで必死の思いで起きていたのに、30分くらい聞いたところで、布団に沈没してしまったことも。手帖のこの日のページには天気のほかに、「青山光二没」と書いてあった。
アマゾンで買ったアイロンが届いた。何故、アマゾンにアイロンなどが売っているのかさっぱりわからないが、電器屋に足を踏み入れるのが嫌なので、ネットで「アイロン」と検索したら、アマゾンのがヒットしたのだ。あそこは今や何でも売っている。鈴木京香に似ててエレキギター狂いでオカキが好きな、会社で隣の席に座っているMさんは、わたしアマゾンで赤い電話を買いました、と言っていた。アマゾンで電話が売っていることよりも、Mさんがなぜ赤い電話が欲しかったのかが疑問だ。部屋を活性化したかったんですよね何となく、いや、気持ちかな、気持ちを盛り上げたかったのかな、とのこと。赤い電話が部屋や気持ちを活性化する。Mさんは本当に鈴木京香に似てて美人なのだが、本人にそれを言うとどういうわけが大変怒るので、黙って心中だけにおさめている。
まあとにかく、ドイツ製で小回りのきくコロコロした小型のアイロンと、敷けばどこでもそこがアイロン台になります、という花柄のアイロンシート(?)を買った。洗いっぱなしのシャツのほうが好きだが、くしゃくしゃのまま着ていられないシーンというのものが、社会生活にはあって、そういう時にはアイロンのない生活は不便だ。たとえば、面接のたびに新しいシャツを買うわけにはいかない。もう面接など受けたくはないが。
夜、冬のポッキーなるものを食べる。ポッキーは普通のやつが一番美味しいな。